作家・宮澤賢治が著した同題童話を約30分のOVA化。本作はコナミの「バオバブレーベル/宮沢賢治名作アニメシリーズ」のひとつとしてリリースされ、同時期には『どんぐりと山猫』も刊行。教室がたったの一つしかない山間の分教場に、高田三郎という不思議な雰囲気の少年が転校してきた。人見知りの強い村の子供たちは三郎が風の化身だと思い込み、彼を「風の又三郎」というあだ名で呼ぶことに。だが、三郎と子供たちが仲良くなったのもつかの間のこと……。本作の実制作はプロジェクトチームアルゴスが担当し、切り絵のような画面のアニメーション作りに挑戦している。監督は劇場版『幻魔大戦』などのりんたろうが手がけた。また、アニメーターの兼森義則がキャラクターデザインと作画監督を務めたほか、本編の声優として三郎の父親役を演じている。